2020年06月19日

「シュテンスベックの馬術」。

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ブックカバーチャレンジ六日目。
専門書に戻ります。
「シュテンスベックの馬術」。
こちらは、ミューゼラーに並びドイツ馬術を代表する馬術書になってます。
ミューゼラーの馬術は、書庫に埋もれて発掘出来ませんでした。
残念。
日本ではこのドイツ馬術のファンが多いです。
ひとつには、秋山好古等による日本陸軍騎兵部隊の創設時にドイツ式教練を採用したことに理由があると思います。
そういう意味では、ワタシの師が騎兵将校だった事からワタシの乗り方はドイツ式と言えなくもないです。
しかし実際には、収縮が要求されるような馬術の域にはなかなか到達できず、逍遙・軽速歩・障害飛越・競馬等を基本技術とするイギリス乗馬の影響下にありました。
日本馬術連盟の制定する「乗馬教本」も、イギリスポニー協会のマニュアルの翻訳であり馬術書ではありません。
本書はもちろん馬術書ですので「収縮で馬を作り、推進で制御する」ための技術書と言うことになるのですが、
他の本が、馬がどうあるべきかを中心に解説しているのですが、シュテンスベック・ミューゼラーは、騎手がどうあるべきかを中心に解説が進む。
あたかも「騎手が正しく乗れば、馬は正しく動く」と主張しておるかのようです。
実際そうです。
ですから、初心の段階から価値がある本ですし、特に乗馬指導者にとっては、指導の参考になるのでは無いでしょうか。
馬術とは、馬を制する前に自己を律するものである。との基本方針は、ある意味武道的でありまた日本人に好まれる点やもしれません。
実際、このシュテンスベック。古武士の雰囲気を持った馬術家です。
高齢で亡くなる直前まで乗馬していたそうで、
またその乗り方も鏡の前で30分、停止姿勢をとるだけだったそうです。
シュテンスベックがそうして乗ったあとは、その馬は誰が乗っても次々と高等馬術の技を繰り出したそうです。
完璧な口元、完璧な踏み込み伴った停止姿勢は、理論的にはそのような効果をもたらすやもしれません。
しかしこれを実践するシュテンスベックは、まさしく神業を操る名人と言えるでしょう。
posted by 三国 at 08:15| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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