2009年08月10日

乗馬と鞭(ベン)

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乗馬には、鞭を使用することが多々あります。
特に、初心者・中級者のうちは鞭を持っているだけで馬の集中力を維持しうる効果があります。
また拍車と比べ、間違って馬にあたる事が少なく使用が容易です。

鞭の目的は、主に3つです。

@馬の悪意による抵抗に対する懲戒。
A強い推進。
B脚の補助。

@ABどれも調教が進み騎手の技術が優れたものになるにしたがって、鞭は使用の機会を少なくしていくものです。
基本的には、鞭は補助的に使用されるものです。
特に、ABの目的については脚の補助ですのでできれば脚のみで操作できることが望ましいです。
鞭をどうしても使用する場合は、脚と同時に使用することが馬の教育に効果があります。

乗馬はその発達過程において、右手を自由にしておくことが要求されてきました。
したがって、馬場馬術(ヨーロッパスタイル)・使役馬術(ウェスタンスタイル・スパニッシュスタイル)共に上級者は片手手綱・無鞭を基本としています。

と、ここまでは洋式馬術の話です。

実は和式馬術では、鞭に対する考え方がまったく異なります。
和式馬術においては、鞭は補助的なものではなく主扶助として使用された模様です。
和式馬術では鞭(ムチ)を最も重要な扶助と考えていた模様です。

これは、和種馬の気質や馬具の形態によるところが多いのではないかと思われます。

和式馬術において、鞭の使用を独立した扶助としていた事はしばしば古典の中から探し当てることができます。
一番古いものでは、「捨遺和歌集」にかの聖徳太子が鞭捌きにより危機を脱した逸話が出てきます。

大坪流「黄昏乃巻」では、鞭について42カ条の操作法について言及があります。
また「十握乃巻」では鞭の材質・形・デザインなど目的に応じて、事細かに解説してあります。

これらのことから、和式馬術では鞭というものをいかに重視しているかを図り知ることができます。

まあ、しかし具体的な鞭の使用法についてはすべて口伝の上、秘伝となっていて現代ではこれを知ることは難しくなっているのですが・・・




posted by 三国 at 10:00| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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