2020年06月18日

「文人悪食」。

98565504_2797665737026407_8895577139231850496_o.jpg


ブックカバーチャレンジ五日目。
「文人悪食」。
著者は、嵐山光三郎。
お堅い文学作品とは一線を画する文人評。
よに名だたる文人たちの食の好みこだわりに着目した本です。
そもそも、「食」にはその人の性格・価値観・習慣に育ちまで、強烈にあらわれるものです。
文人などというものは、本来的に個性の塊であり、偏執的であるわけですから、やはりその食はどこかかたよっており、また狂気をはらんでいるわけです。
本書を読むに当たって、石川啄木がどういう人で芥川龍之介がどんな本を書いたかなんかは、知っていればより楽しめますでしょう。
しかしまあ一般の日本人が義務教育までに習ったことを知っていれば充分楽しむことが出来ます。
もちろん、それなりにその人となりについても解説してありますし。
ワタクシ的にじわりとわらいがこみあげたのは、夏目漱石。
ロンドン留学中は、下宿に引き籠もり一歩も外には出ずに食事も部屋でしていたそうです。
そんな漱石も日本に帰ると火鉢でトーストを焼き、バターを塗って食べてみせ、周囲の人に「こういうものを食べなければ日本人は、いつまでたっても先進的になれない。」と講釈したそうだ。
今でも洋行帰りの留学生にこういうタイプいます。
この話に多いにワタクシ感銘を受けまして、今でもよく職場の焚き火でトーストを焼き、学生たちの前で講釈をたれるのを得意としています。
同じく洋行帰りの森鴎外は、白米の上に饅頭を乗せて煎茶をかけて食べるのがすきだったそうです。
こんなもの食べてる人が日本陸軍の食事・栄養学の責任者と言うのがまたグッときます。
こんな内容が文士37人ぶん。
嵐山光三郎の軽快な文章であくまで客観的に書かれています。
嵐山光三郎自身も、なんかのエッセイで興味本位で自分の母校の大学に夜忍び込んで池から亀を盗んで煮て年老いた母親とクッタはなしを書いていましたから、中々の、、、

ちなみにこの本、続編に「文人暴食」があります。
posted by 三国 at 19:45| Comment(0) | その他の話題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ベイビーズ。

96799998_2794252200701094_8063329429226520576_o.jpg


ブックカバーチャレンジ四日目。
ベイビーズ。
動物の子供の写真集です。
子犬・子猫に始まり、カバの赤ちゃんまで。
この写真集、一言で言えば「あざとい」。
だって、なんだって子供の頃はかわいいにきまってる。
表現者たるもの、物事の深淵に着目してみる者にメッセージを投げかけるべきじゃあないのか。
誰がみても可愛いものを、ほらかわいいでしょと写真に撮るのは、あざとさしか感じない。
そもそも、生物が産まれたばかりの頃可愛いのは、原始的な生存本能にすぎない。
ひ弱で無力な赤ん坊は、だれかに庇護して貰う必要がある。
そのための、誰がみても可愛いなのだ。
人間でも動物でも産まれたばかりの頃は、なんにでもすぐなついてしまう。
これは、いつ親に捨てられても良いようにしている本能なのだ。
しばらくして人見知りするようになるのは、現状の庇護者(多くの場合は親)への信頼からなのだ。

なぜ、ワタシがこの本をブックカバーチャレンジにあげたか。
こんな可愛い写真集みて、感受性豊かで優しそうな人柄だと思ってもらいたいからだ!
posted by 三国 at 06:26| Comment(0) | その他の話題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする